2019 Report

2019年はお味噌に続き、お醤油もつくってみよう。まずは作り方から、ということで箕輪町で作っている先輩の、日輪寺の関野さんに教えてもらって始めました。

醤油麹を仕入れて、作る量は33升。仕込むのは、日当たりがあり、風通しのい、雨の当たらない場所ということで、軒下にて仕込みます。天地返しを繰り返し、熟成が進んできました。来年2月にお醤油絞りをして、出来上がる予定です。

お醤油を保存するために、2月までに一升瓶が33本必要です。晩酌を日本酒のみにし、週に1升ペースで空き瓶を作ります。間に合うかなぁ。

4月は山菜採り。さかえやの裏庭には、三つ葉やふきのとう、こごみが群生しています。

山には軽トラで行きますよ。はい、荷台に乗って。公道はダメですが、林道はこれで大丈夫。山菜エクスプレスです。

コシアブラ、ちょっと小さくてかわいそうですが、このぐらい小さいとその場で食べられます。今回は持ってきた熱湯をくぐらせて、食べてもらいました。

この、鼻腔を風が吹き抜けていくような爽やかな風味は、山でないと味わえないのです。

お味噌づくりのための、畑を耕す作業を今年は子供達が手伝ってくれました。種まきまでは良かったのですが、畝間が狭すぎ、草取りのための耕運機を入れられなかったため、結局管理しきれず・・・(涙)

一方、昨年収穫した大豆から作るお味噌は、順調でした。これは大豆に混じったごみを飛ばす、風選をかけているところ。

麹づくり。米麹づくりのためにお米をふかし、麹菌をふりかけ、発酵させて作ります。

大釜で煮込んだ大豆を潰し、米麹・塩と合わせてお味噌づくりは完了。夏を超えたら食べられます、我が家は床下で保管しました。

「米麹が潰れていないから、来年はもう一度チョッパーにかけたい」そうです。

いやいや、すごくおいしいですよ!そう、お味噌づくりをする最大の理由は、「美味しいから」です。一年分の量を作りたいですね。

来年は、下古田の展望台の下の畑を借りて大豆を1ha分作ることになりました、がんばりましょう!

手前みそで食べるキュウリは最高でした。

今年は大量の廃材を処分することが重なり、森で一晩中焚火をして、ぼんやりとお酒を飲んだり、話をしたり。

大豆の収穫作業には、近所のゲストハウスに泊まりに来ていたフランス人のカップル等々(もうよくわからないのですが)、参加していただき、思いがけずランチパーティ。

メインは昨年作ったお味噌で作る豚汁です。

春のいいこといち、新企画「サンドッチマン」。ハルハナ堂・ビスロトなゆたのパンに、ナチュラルセンスのバジルソースや、出店者の皆さんの野菜、ソーセージ、ベーコンを挟んで、何ならグリルしてサンドしちゃったら最高じゃない!そんなお手伝いをする、サンドイッチマンが現れたらいいよね、と。

パンの形、具材、焼き加減、調味料のバランス。それと、パンを選ぶ、切る、焼く、具材を選ぶ、ソースを塗る、具材を焼く、挟むという導線をどう作るのいいか。あれやこれや楽しい試行錯誤、そして試食。

結局、現地での調理行為という保健所のルールをクリアするのにやや難があり、フルには実現はできませんでしたが、この試食は本当に美味しかった!

ちなみに、僕たちのお味噌づくりの経験を活かして、仕事でも「みそ部」を立ち上げました。15組30人の参加があり、杉浦さんの指導のもと、大豆から作るお味噌づくりが盛り上がっています。

5月末は森のジャズライブ。

突如大量発生した羽虫対策で試行錯誤、ハッカオイル+シーブリーズというオリジナルの虫よけを皆で開発、作って乗り切りました。相変わらずの素晴らしいライブでしたが、来年の対策どうしよう・・

うーーーん、2020年はどうしましょうか??

いいこといちに毎回参加してくれる、下古田の陶芸家から、いい陶土が出る場所があるのだけれど、地権者を調べてほしいと依頼が。

場所はここ。川沿いの断層です。

昨年秋の大雨で露出した断層。

地元の古老を訪ね歩き、ようやく分かりました。下古田地籍の河川、ここの陶土で焼いた陶器が左上のもの。地元産の陶器で食事ができ、お酒が飲める環境ができました。

ぐいのみは毎回購入してもう3つ目。

次は、オーダーしてほしいものを作ってもらおうかと。

忙しい合間を縫って、6月4日は「蒸しの日→蒸し麺の日→ローメンの日」。なんとこの日は伊那市でローメンが半額。これは行くしかないでしょう。紋次郎という隠れた名店を発見、さらにこの後、名店「万里」にはしご。

古民家箕澤屋で、廃材を処分するという話を聞きつけ、板材を大量にいただきに。

軽トラ5台分運んでも、全く底が知れない量ですが、仕事の合間を縫って早朝もらいに行くにはこれが限界でした。何に使うか?それはというと・・

地元にある木材や古材を使って、自分たちの欲しいものを作る、LOCALSTYLE WORKSの材料なのです。これは、自宅のイチョウの木を製材してもらったもの。

バーカウンター、車止め、マルシェテントなど、色々なものを作り、少しづつ道具も揃えてきたのですが、それらをコンテンツ化してみようかと。

ただいま、ロゴマークのデザインをお願いしています、来春にはスタートしたいな。

古民家箕澤屋の古材で作った、作業テーブル。面白い形をそのまま活かして、エイジングが付加価値です。新品では出せない、時間の積み重なった味。

9月の台風19号で、さかえやにも倒木が。

なにより、果樹被害が深刻でした。高田さんの主力の棚が風で倒れ、収穫前のスイートやゴールドなども大量に落下。できることは少しお手伝いしましたが、全く追い付かず…

本当に、辛いことでした。

いいこといち秋でも、販売させていただきました。高田さん、果樹農家の皆様、心からお見舞い申し上げます。

当たり前に質の高い果物が手に入る環境は、どれだけの労力と情熱によって支えられているのか、災害を通じて、思いがけずその一端を知ることになりました。

久しぶりの伊那谷opencafeプロジェクトは、今年は長野へ出向中の小野くんが参加。

廣瀬さんが美味しいシフォンケーキとジャムを持ってきてくれました。

クリスマスリースを森の材料で作るイベント、子供達も参加者も大喜び。

そう、こういうのがやりたかったんです。

すごく楽しかった。

出来たリースは、クリスマスまではクリスマスリースに、次に飾りを変えてお正月飾りに、最後はどんど焼きに。

近所の放置されたキウイフルーツの棚。

3年に一度くらい(勝手に)剪定しているのですが、大量になります。しかも割とおいしい。氷点下になる前の、恒例の収穫。

お醤油づくりのため、一年を通して地元の純米酒を毎週一升飲み続け、その中で一番おいしかったのがこれ。信濃鶴の「名田造」。

ベストファイブは、

1位 信濃鶴 名田造

2位 信濃錦 艶三郎

3位 信濃錦 維者舎

4位 信濃鶴 無濾過純米

5位 信濃錦 無垢の酒

(コスパも含めた私的なランキングです)

いいこといちにも参加してくれている、家具店「小島屋」さんの工房でのワークショップ。手作りの家具の現場、こんなにも魅力的だとは驚きました。通っちゃう場所になりそうです、これまで訪ねていかなかったことを激しく後悔。

素敵でした。小島さん、飲みましょう!

今年、薪ストーブを導入しました。

地元の木材を最後まで活用できること、森に落ちている小枝などを焚き付けとして利用できるようになったことなど、森が更に身近になった気がします。

何より、長くて暗い冬の夜が楽しみに変わりました。

ストーブ一つでこんなに変わるとは!

乾燥野菜なんかも、すぐできちゃいます。

これは、大根。

2019年も楽しかった!

私の欲しい場所や、見たい景色を作り続けてくれる大好きな仲間とともに、来年は何が見えるんでしょう。

来年もよろしくお願いします。